そして二年後

ろくに練習もせず、なんとなくだらだらバイオリンを続けていましたが、
ひょんなことから、別の先生を紹介していただく機会を得ました。

それはもう小学校6年生の10月のことでしたが、そのときに、

新しい先生にまるでバイオリンの構えがなっていないことを、指摘されてしまいました。

そう、バイオリンを構える上での、基本中の基本、「首で楽器を支える」ということを

その時までわたしはまるっっで知らなかったのです。

お首ぐらぐら、左手の平で楽器を支え、右の親指と小指はつっぱりーのの

「悪い音を出すための見本」のような姿勢を取っていたわけなのですね。

そりゃ、いい音が出るわけありませんて。

 

そこからがスタートでした。

 

他の同じ年の子たちが、大人のような音でメンコンやらスペイン交響曲やらを弾いている中で、
わたしは基本一からやり直し!

それでもその10ヶ月後に発表会に出ましたが、曲の難易度といい、
他の子たちとの実力差は歴然でした。