親御さんのご意思で、子供に楽器を習わせてあげたい、
またはプロの演奏を聴いたお子さんのほうから、ヴァイオリンを習いたいと言ってきたなど、
子供のお稽古事としてヴァイオリンを始めるきっかけは、大人の初心者に比べると大きく二手に分かれます。
さらに、「子供」であることから、その目標にも大きな差異があります。
小さい子ながら「大きくなったらプロになる!」という子もいますし、
親御さんの願いとして、「細々でも何とか続けてくれれば」といったものまで、
スタートの時点で、見据えているものにかなりな違いが見受けられます。
子供の可能性は限りないですから、最初の時点で全てを決めてしまうのは、難しいことです。
しかしわたしは、子供の全生徒さんのために共通する、一つの大きな目標を掲げています。
それは、どのお子さんも、ヴァイオリンを学ぶことを通して、根気強く努力できる子に育てるということです。
プロになろうとなるまいと、せっかく子供の時から習うのですから、
このような人間力を培うということが、最も大事なことだと思うのです。
ヴァイオリンは、やはり簡単には上達できる楽器ではありません。
どの人も必ず壁にぶつかります。
でもそこで、単純に演奏技術を身につけるということだけを目指すのではなく、
壁にぶつかっても努力できる人になるということ、
これはその後どんなことにも通じていきます。
勉強や他に興味があることから、ヴァイオリンの練習時間は、それぞれの生徒さんで違ってくると思いますが、
人としての成長を第一とした目標から、さらに具体的な目標が、年齢を重ねるごとに明確になってくると思います。
ヴァイオリンレッスンが、お子さんの成長の助けになれば、講師としてこれ以上に嬉しいことはありません!