スーパーピアノトリオ

20年前に聴いたコンサートの録画をYou Tubeで発見して、大感激しました!

 

マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)、ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、ミッシャ・マイスキー(チェロ)

の、スーパーソリストたちによる究極のピアノトリオの演奏会です!!

この演奏を、わたしはなんと舞台上で聴くという幸運に恵まれたのでした。

ご覧頂くとわかりますが、舞台上に聴衆がいます。

当時、この演奏会を格安のチケットで、学生に舞台上で聴かせるという案があったのですね。

 

いや、この演奏、本っっっ当に圧倒されたんですよ!!!

一流演奏家の手にかかると、ピアノトリオの曲って、こんなに迫力があるものになるのか!!と。

なんか、みんなそれぞれのパートがしっかり頭に入っていて、

その上でもう、やりたいようにやるんですよ。

本当にやりたいように。

そして、それぞれが好きなようにやっているのに、崩壊しない。

曲の構造がしっかり頭に入っているから。

 

アンサンブルのために、どこか遠慮があって息を詰めるようなことはしない。

自分の音楽をしている。

だけど他の臨時アンサンブルにありがちな、それぞれはソリストとしてうまいんだろうけど、

イマイチ溶け合っていない、ということもない。

 

ただの後打ちピチカートが、もんの凄くかっこいい。

どれもいちいちかっこよくて、聴いていて魂を揺り動かされる、

スーパーソリストたちによる究極のアンサンブル。

 

音楽だけじゃない他の生活の場面でも、こういう気持ちで生きたい、と思わせる演奏です。

 

ちなみに、終演後にクレーメル氏の楽譜を覗いてみました。

ごちゃごちゃとした書き込みのない、シンプルな楽譜。

ああ、本当に凄い。

楽譜からの読み取り能力に、脱帽。

 

20年も前のコンサートなのに、今でも鮮烈に覚えている、

大きな感銘を受けた演奏でした。