ヴァイオリンのレッスンを一からスタートする場合、大人の初心者だったらどのように進むんだろう?
ヴァイオリンを習ってみたいけど、なんとなく心配。
そんな方のために、今日は、今月入会された主婦の方(F さん)のレッスン進捗状況をご紹介します!
Fさんは、葉加瀬太郎さんにあこがれて、楽器屋さんで、教本と付属用品がついた初心者用セットを一気に購入されたということでした。
ご自分で教本を熟読し、なんとか頑張ってみたものの、やはり独学は無理!とのことで当教室にいらっしゃいました。
わたしのレッスンでは、大人の初心者の場合、音出しをする前に正しい姿勢の取り方から始めます。
これには例外がありません。
ホームページの冒頭でも触れていますが、正しい姿勢を習得しなければ、美しい音を出すことはできません。
特に大人の場合は、成長が終わり、身体が出来上がっていますので、がちがちに余計な力が入った姿勢で弾き始めてしまうと、それ以降に、自然に体が柔らかくなっていくことはまずありません。
悪い癖がついてしまいます。
そのことについてご説明すると、Fさんはすぐに理解してくれました。
「そういえば、葉加瀬太郎さんもすごく楽しそうに弾いていますよね。わたし、あれにあこがれたんです!」と。
まず、手を使わないで、楽器を首と鎖骨と肩の三か所にはめ込むように支える姿勢に慣れていきます。
「手を離すと、楽器が落ちそうでこわいですね」
歯を食いしばったり、あごや首の後ろに力を入れたりしないで、身体の三か所にはめ込むようにします。
「ん。なんとか・・・。あ、でもこわい」
この姿勢に慣れるのに、二カ月ぐらいかかる方もいらっしゃいますよ、とお話し、
何度もトライしていただいた後に弓の持ち方に移りました。
まず、わたしが弓を持った状態をお見せして、持ち方のポイント、
例えば親指と小指が突っ張らないようにする、とか
他の三本の指の向きなどをご説明しました。
次に鉛筆を使って、持ち方を実践してもらいました。
Fさんは、最初は苦戦されていましたが、なんとか形を作れるようになりました。
その次に、実際の弓でやっていただきました。
「この教本に書いてあることはその通りなんですね。自分で読んでもよくわからなかったです」
うん。確かに。
その教本に書いてあることは正しいのですが、わかっている人が読めばわかることでも、
まったくの初心者の方が、読んでわかるというのは無理なことだと思います。
例えば、弓を正しく持って手首を柔らかく動かす。と図解説明してあっても、何をどうしたらいいのかは、
実際に見て、生の説明を聞かなければ、誰にもわからないでしょう。
この後、右腕、手首の動き方をご説明し、その日にやったことをもう一巡して、一回目のレッスンは終了しました。
とりあえず、5分でいいので毎日練習してみてください。
これで合ってるのかな?とか間違った方向にいってないかな?とか不安に思ってやらないよりも、
とにかく毎日やることが大事です、とお話し、次回のお約束をしました。
さあ、次回レッスンはどのようになるでしょうか?
その2に続きます。