前回のつづきです
一週間後に、Fさんがいらっしゃいました。
まず、楽器を構えてもらうと、
おおっ!手を使わないで支えられるようになっているっ!!
楽器を手にして構えるときから、なんか身体に入ってきたな、という感じがしましたが、
首で支える姿勢も、おぼついたところがありません。
一週間でこれはすごい。
どうやって練習したんですか?とお聞きすると、
なんとティッシュぺーパーの箱を使って練習したとのこと。
「落ちても大丈夫なもの、と思って、家事をしながらもずっと首に挟んでいました」
う~ん。アイディアですねぇ。
この、首(+肩+鎖骨)で楽器を構える姿勢って、バイオリンを演奏するに当たっては、
本当に根幹になるものなんです。
まずこれができないと音出しは無理と思い、わたしがレッスンするときは、例え3カ月かかろうが
ここに時間を割きます。
余談ですが、アメリカの先生には、姿勢を覚えこませるのに一年かける先生もいるそうです(その間音出しなし!)。
Fさん凄いですよ!これ平均で二カ月ぐらいかかりますからねぇ。
で、次に弓の持ち方をやってもらいました。
うん。前回お伝えしたポイントをきちんと押さえて、
きれいな手の形で弓をお持ちになりました。
これなら次の段階に進めます!!
ということで、今度は弓を持って、弓の先を左手で支えて、動かしてもらいました。
肘を後ろに引かないよう、肘から先を動かします。
ここでは、手首の動きが重要です。
この動きをしながら、右の親指や小指がつっぱってこないようにします。
これも、日常生活にはない身体の動かし方をしますので、最初はとても難しいです。
手首は柔らかく動かしますが、人差し指がすべってはいけません。
根気よく何度もやってもらいます。
わたしがやって見せたり、
弓を持つに当たっての筋トレの仕方などをお教えしたりして
二回目のレッスンは、あっという間に終わってしまいました。
わたしの教室では、レッスン回数やレッスン中のご様子、ご性格、
また自宅練習をどのくらいやってこられるか等によって、
教本を決めますが、Fさんの場合は、とても熱心にやってくださるので、
早い段階で教本決定できると思いました。
次回レッスンが楽しみですね。
つづきます。