おじいさんとお孫さん

先日の、小学校一年生の男の子のレッスンでのこと。
この子は、4歳の時から毎週お稽古に来ていますが、
この日はいつものお父さんに代って、おじいさんが付き添ってきてくれていました。

おじいさんは、チェロを習っておられて、地元のアマチュアオーケストラでも演奏なさっている方です。
ご近所に住んでおられますが、近くを通りかかると、熱心に練習している音が聞こえてきます。

中学生のころにチェロを始められたそうで、一つのことを長く続けてこられた方だけに、

お孫さんに対しても、おっしゃることがやはり立派だな、と思ったことがあります。

 

「おじいちゃまと、一緒に弾かないの?」

と、前に男の子に尋ねたことがありましたが、なかなか一緒に弾いてくれないとのことでした。

ふうん、そうなんだ、とわたしは思っていました。

しかし、久しぶりに付き添って来られたこの日のレッスンで、

お孫さんが、前よりも明らかにしっかりした音で演奏し、

著しい成長を見せてくれました。

その姿に、おじいさんは目を細めておられました。

 

じっとお孫さんを見つめて

「毎日頑張って練習すれば、こうやって上手になっていくんだよ。

今度チェロで伴奏してあげる」

と。

 

おおっ!
おじいさんのチェロと、小さなお孫さんのヴァイオリンの合奏!

なんて素敵なんでしょう!!
わたしは、両祖父とも生まれる前に亡くなっているので、

そのことからもとても羨ましく、なんて素敵なんだと、感動してしまいました。

 

毎日、家でのお稽古を頑張って、上達し、その頑張りをおじいさんが認めてくれて

一緒に演奏する運びとなる。

いいですね!

いつか発表会でも二重奏ができたら!

そんな風に、夢が膨らんでしまいました。