今現在、コロナウィルスで世界中が落ち着かない状態になり、
この記事が果たして時勢にあっているのか悩みましたが、
続き物で、あまり間が空いてしまうのも良くないので、書くことにします。
前回2回で、まず、なぜ毎日練習させるのがいいのか?その理由を書きました。
今回は、子供である生徒さんに毎日練習に励んでもらうように、
講師としてした主な工夫を、初めに挙げてみます。
1)練習カードを作成する
練習したら、マス目に1つシールを張ってもらいます。
そうすると、練習した日数だけシールを張ることになるのですが、
レッスンにそのカードを持参してもらい、そのシールの上に一文字ずつ入れて、
講師がお手紙を完成させていく形になります。
この方法は今でもやっています。
2)練習した日数=長さ で、講師が絵を完成させる
これは、レッスン時間も喰ってしまうので、今では廃れてしまいました。
お楽しみ方式で、この他にもいろいろ考えてみたのですが、
根本に「練習がめんどくさい」という気持ちがあると、
やはりなかなか毎日は続けられません。
そうしたら、その子はそれほどヴァイオリンが好きではないんじゃないの?
といった意見も聞こえそうですが、
大半の子は、ヴァイオリンは好きだけど、練習はしたくないのです。
それで、一度生徒さん本人に聞いてみました。
「お稽古に来るとき、もっと練習すればよかったって思うの?」
そうすると、これが、うん、と頷くんですよ。
それで、これは本人に丸投げしてみることにしました。
「どうやったら毎日お稽古できるか、考えてきて。宿題ね。(^^)」
このとき、時間決めてやったら?とか敢えて何も提案せず、完全に丸投げしてみました。
(ただし、毎日練習すべき理由は伝えました。)
そして、一週間後。
練習カードに、シールが6個張られてきたんです\(^o^)/
どんな方法を考えてみたのか聞いてみたところ、
「学校に行く前に、練習する!」
ということでした。
なるほど~、学校から帰ってくると、やはり疲れがあったり、テレビやゲームの誘惑があったりしたので、
なかなか練習する気が起きなかったのですね。
練習を済ませてから、学校に行けば、恐らくすっきりした気持ちで、学校に行けたことでしょう。
これは、敢えて本人に考えてもらったから、うまくいったのだと思います。
もしこちらが先回りして、「学校に行く前にやれば?」などと言っていたら、
どうしても「やらされている感」があって、やはりやる気が起きにくかったのではないかと推察します。
この方法はうまくいって、毎日の練習はこの週だけではなく、今でもずっと続いています。
編み出されるアイディアは、子供によって違ってくると思います。
大事なのは、本人に、自分にとっての良い方法を考え出してもらうことなのです。
このようなことからも、「ヴァイオリンを毎日練習する」ということから、他の場面にも通じる、
子供の成長の種が出てくるということが、お分かりいただけるかと思います。
目的に向かうために、どんなときでも、自分にとって楽しくまっすぐな道が用意されているわけではありません。
目的にどのような手段を使うか、自分で考えていく。
そんな思考力が、培われればいいと思います。
子供の生徒さんが成長できるよう、わたしも今後とも、多角的に見守っていきたいと思います。